• 2022.04.20

先週、このような記事が出ました。これは、日本のスポーツ界すべてに当てはまることではないかと思いました。

多くの指導者と保護者が、小学生の時に日本一になったら、大人になっても日本一だろうと考えます。実際には、順位は大きく入れ替わります。

別な言い方をすると、小中学生の時に10連敗した相手に、高校生になったら負けなくなったなんてことはざらにあります。同じ相手に連敗が続いている時、指導者と保護者の役目は、子供に負け癖をつけさせないことです。
そして、何よりも燃え尽きさせないことです。それには、試合も練習も楽しんでやらせることが重要ですが、楽しむだけでは不十分です。勝つためにはどうすればよいのかを自分で考え努力する習慣をつけさせることです。

楽しむを英語で、Fanまたはenjoyと言いますが、内容は大きく異なるものです。遊びに行って楽しかったことは、Funです。対して、Enjoyとは、Joy(喜び・楽しさ等）にen（向かう・入る等）の意味が込められており、感覚的には、目標を定めてそれを成し遂げる達成感に近い意味があるそうです。
指導者・保護者の役目は、子供にFanさせるのではなく、Enjoyすることを教えることではないでしょうか？

20年以上前に、ある世界レベルの某水泳選手が、「レースを楽しみたい」と発言した時、当時の連盟会長が「楽しむなどとはとんでもない」と激怒したことがありました。これなどは、その典型的な例です。選手は、Enjoyの意味で楽しみたいと発言したのを、会長は、それをfanの意味で捉えてしまったのでしょう。

練習は辛くても良いのです。明確な目標を持って達成感を持たせてあげれば、enjoyできてモチベーションが下がることはないと思います。

 https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/president/bizskills/president_56553?page=1